Tel:0527441891
  1. 鉄道模型の情報
  2. 道路と線路の二刀流!話題の「DMV」とは?

道路と線路の二刀流!話題の「DMV」とは?

 

道路と線路の二刀流!話題の「DMV」とは?

2023年04月04日
LINEで送る twitter facebook google mail

トミーテックより製品化が発表された「阿佐海岸鉄道 DMV-931」(試作品)

最近、話題となっている「DMV」というバスを皆さん、ご存知でしょうか?
DМVとはDual Mode Vehicle(デュアル・モード・ビークル)の略で、2種類の方法で走る乗り物という意味。

ひょっとしたら、あまり聞き慣れない方が多いかもしれません。なぜならこのDMVが走るのは、四国の右下、東南部エリアにある阿佐海岸鉄道。徳島県海陽町と高知県東洋町を結ぶこの区間が、実は国内で唯一、実用化までこぎつけた区間なんです。
2021年12月から導入し、運行を開始したこの区間では、バス路線と鉄道の2種類の路線が設けられており、そのどちらもを走るバスが「阿佐海岸鉄道 DMV-931」。 今回、運行開始から1周年を記念して、「阿佐海岸鉄道 DMV-931」がTOMYTECより製品化、5月に発売予定!
ただ今、予約受付中です。

「え?鉄道線路を走るバス?」

そうなんです。道路も鉄道線路も走ることができる、いわば「二刀流のバス」の製品化いうことで、今回、TOMYTECからは「鉄道コレクション」と「ザ・バスコレクション」のダブルブランドでの発売が決まり、あまりないタイプとなっていることから、さらに話題になっているアイテムなんです。

しかし、DMVの本格的な運用はまだ四国の一部の区間のみということで、DMV自体をご存知ない方も多いのではないでしょうか? そこで、今回は「DMV」について詳しくご紹介したいと思います。


バスの姿で線路を走る「DMV」

今回、製品化された阿佐海岸鉄道の「DMV」は、乗客を乗せたまま、鉄道用の鉄車輪を出し入れして車体を変身させる「モードチェンジ」をすることで、バス路線となる道路を走ったり、鉄道線路を走ることができるのですが、この「モードチェンジ」を行うのには、切り替えをする場所が必要なんです。
そこで「阿佐海岸鉄道」では徳島県海陽町と高知県東洋町とをつなぐ路線のうち、徳島県海陽町の「阿波海南駅」と、高知県東洋町の「甲浦駅」の2か所に「モードインターチェンジ」という切り替えを行う場所を設けています。


阿波海南駅に停車する阿佐海岸鉄道のDMV

こちらは、「阿波海南駅」に停車しているDMV。
「阿佐海岸鉄道」はDMVを3台運用しており、こちらの車両は、そのうちの1つ、DMV-3号「阿佐海岸維新」。
高知県の英雄「坂本龍馬」と南国土佐に輝く太陽を描いた赤が特徴的な車両です。

DMVの実車の「モードチェンジ」は、乗客を乗せたまま、所要時間わずか15秒で鉄道線路を走る仕様に変身します。

もう1枚、別の画像をご覧ください。これがその「モードチェンジ」した姿。道路走行用の前輪タイヤより、さらに前方に鉄道線路用の車輪が出ているのがお分かりでしょうか?
つまり、鉄道線路用の車輪が前後に出現することで、バスの前輪のタイヤが浮いた状態となり道路走行用の後輪タイヤが線路上で動くことで、前へと進むという仕組みなんです。


阿波海南駅に停車する阿佐海岸鉄道のDMV

今回、製品化される「阿佐海岸鉄道 DMV-931」も、まさにこれに近い形で、床下のレバーを操作することで鉄道線路用の車輪を引き出し、モードチェンジができるような仕様になっています。


製品化が発表された「阿佐海岸鉄道 DMV-931」のバスモードと鉄道モードを比較した画像(試作品)

さらに付属する展示用レールは、このモードチェンジを行う「モードインターチェンジ」仕様となっていて、半分が道路となっているので実車をイメ―ジしたモードチェンジの雰囲気が味わえるようになっています。


製品化が発表された「阿佐海岸鉄道 DMV-931」の展示用レール(試作品)

そうそう。鉄道線路を走る車と言えば、以前に「レールの上を走る軌陸車について」でご紹介した、同じくトミーテックの「ザ トラックコレクション」の「軌陸保線車両」がご記憶にある方もいらっしゃるかもしれません。


トミーテック「ザ トラックコレクション」の軌陸保線車両

トミーテック「ザ トラックコレクション」の軌陸保線車両の別パーツ部分

以前にご紹介したこの「軌陸保線車両」は、別のパーツを車両に取り付けることで、レールの上に乗せることができる仕様になっていました。

それを考えると、今回、製品化されるDMVはレール上で稼働する鉄道線路用の車輪は車両と一体となっているので、パーツを失くす心配もないですし、レバーの操作で、簡単に切り替えられるのはとても便利ですよね。
何より、実車に近い形で再現されているのが嬉しいです。

バスだけではなく、鉄道路線を走ることができる「DMV」。
実用化され、ようやく1年ということで、まだまだ身近な車両ではないことから、これまで発表された鉄道模型やバスコレクションなどとはまた違った面白さもありますね。
また、乗り物に興味のあるお子さんなどには、こうした車両自体が変化するDMVの存在は、より一層、乗り物への好奇心を高めるアイテムのひとつになるのではないでしょうか?
現在、ご予約受付中ですので、ぜひこの機会をお見逃しなく!
今回は、2つの方法で走る乗り物「DМV(デュアル・モード・ビークル)」について詳しくご紹介しました。



鉄道コレクション ザ バスコレクション 阿佐海岸鉄道 DMV-931(未来への波乗り)モードインターチェンジ付

2021年12月よりモードチェンジにより線路と道路を走行できるDМV(Dual Mode Vehicle:デュアル モード ビークル)の運行を開始した阿佐海岸鉄道。運行開始1周年を記念して阿佐海岸鉄道DМV-931号を製品化。床下のレバー操作で鉄道モードとバスモードに切り替えて、お楽しみいただけます。

ザ トラックコレクション 軌陸保線車両セットA

保線作業現場で活躍し、軌線と道路を走行可能となる「軌陸車」。Nゲージのレールの上に載せて遊べるだけでなく、パーツの付け替えにより軌道と道路それぞれの走行状態にすることが可能。クローラークレーンはアームの伸縮も再現可能です。

ザ トラックコレクション 軌陸保線車両セットD

保線作業現場で活躍し、軌線と道路を走行可能となる「軌陸車」。Nゲージのレールの上に載せて遊べるだけでなく、パーツの付け替えにより軌道と道路それぞれの走行状態にすることが可能。クローラークレーンはアームの伸縮も再現可能です。